Pochitto(ぽちっト)神戸 | スポーツコラム
更新:2018.1.23
第6回---スポーツコラム【指導者がみる中学生バスケ編】
部活動を通じて、学べるものも多くある。私自身、学んだことは数えきれない。その中でも特に「何のために頑張るのか」という問いかけは働いている今でもよく考えることだ。
私は今、中学校で女子バスケットボール部の外部コーチをしている。引き受けた理由は子供たちに成長してもらいたいと思ったからだ。
バスケットボールは一つのボールを5人で繋ぐ競技だ。最後のシュートを打った人が一番格好よく見えるかもしれないが、そんな簡単なスポーツではない。だが、そこは中学生。しんどいことや目立たないプレーはやりたくない。誰かが頑張ってくれるなら、それもいいか。そんな考えがコートの中に見てとれる。 そんな時、必ず伝えるのは「誰かのためにプレーをしなさい」という言葉だ。一生懸命走るのは、味方が必ずパスを出してくれるから。壁にぶつかりそうになりながらボールを取りに行くのは、そのボールを味方がつないでくれるから。試合の流れが良くない時ほど、味方のために頑張るプレーが大切だ。
先日、神戸市3位になり、県大会に出場することが出来た。中学校の顧問の先生をはじめとし、応援してくださった保護者には感謝してもし尽くせない。子どもたちが勝って喜べるようにサポートすることが大人の役割だとすれば、子どもたちの役割は何だろうか。「誰かのためにプレーする」それは仲間のためだけではない。応援してくれる人のため、サポートしてくれる人のため。私はせっかく出会えた子どもたちにその考え方を身につけてもらいたい。みんなから応援されるチームになることと神戸市1位になることは今の私の目標であり、そのサポートが私自身、子どもたちにしてあげられることだ。その考え方を身につけた子どもたちがバスケットボールだけでなく各々の目標に向け、支えて下さる周りの方々に感謝する気持ちを忘れず、邁進していく様を見届けていきたい。
神戸常盤女子高等学校出身塾講師・中学校外部コーチ(現)