インバウンドを神戸に

皆様は五大都市がどこかご存知ですか？東京、大阪、名古屋、福岡、札幌となります。かつて、その中に神戸が入っていたのは遠い昔のこととなっていますね。　現在、東京オリンピックに向かって、全国でオリンピック景気を手に入れるための努力が行われております。また世界からの関心も日増しに上がっており、インバウンド数は年々増加しております。

そんな中、神戸のインバウンドの現状は、訪問数全国で１２位、宿泊数１３位、訪れたいスポットランキングでは残念ながら上位３０位にも入っておりません。

今回、インバウンド需要でｖ字回復した大阪のホテル「プラザオーサカ」でのインバウンド向け「いろはラウンジ」オープニングパーティーに招待されヒントを探しに行ってきました。

プラザオーサカは、昨年度は約１３万人の外国人観光客が利用されており、特に日本文化に関心の高いフランス人観光客は４０００人を超え、関西で最も利用されているホテルの一つです。今回、日本文化およびポップカルチャーの情報発信基地として「いろはラウンジ」を８月１日にオープンしました。

「いろはラウンジ」では浴衣や着物の無料体験、アニメや漫画、テレビゲームなどが、フリードリンク、駄菓子とともに気軽に楽しめるようになっております。定期的に生け花教室、書道教室、アニメイベントなど開催していく予定だそうです。

オープニングパーティーではライブパフォーマンスとして、生け花、茶道、書道、英語落語、コスプレファッションショーなどが盛大に行われました。また立食会場では、海外へ日本食の魅力を配信している「日本食パワーブランド」（関西５社の食品メーカー）による料理と、日本酒ブランドとして３社が飲み比べコーナーを提供し参加しておりました。

今回のオープニングパーティーを企画したのは、前号で紹介させて頂いた「株式会社アンシャントマン」の松山秀俊さんです。松山さんとしては、現在インバウンドの方の趣向が観光、買い物という１次元から、そば打ちを体験したり、陶器作りを体験したり、アニメの聖地でコスプレしたりの２次元に移行している。また、体験もより深く、生け花、書道、茶道などにも関心が移行している。その体験をしやすい場所を提供することが今後のインバウンド需要のキーポイントとなるとおっしゃております。

国際都市神戸が名前の通り、インバウンドの方々が多く訪れるようにするには、新たな観光名所を作り上げるより、様々な神戸ならではの体験を気軽に出来る場所をたくさん作ることが大事なのかも知れません。