Pochitto(ぽちっト)神戸 | 獣医師 長櫓先生のどうぶつふれあいコラム
更新:2020.3.23
獣医師 長櫓先生のどうぶつふれあいコラム【4月から6月は狂犬病予防注射期間です!】
はじめまして、きたの森動物病院 院長の長櫓(ながろ)です。
縁あってぽちっト神戸さんでコラムを書かせていただくことになりました。『獣医師になって動物に関わる仕事をする』という幼少期からの夢を、ここ神戸市北区で叶えることができ、日々有意義に過ごしています。
さて、皆さんは獣医師の仕事というと、どういうものを思い浮かべますか?昔の私もそうでしたが、動物病院の先生、を真っ先に思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。もちろん、それも一つですが、獣医師の社会的役割はそれだけではありません。公衆衛生という、人の社会的な健康を維持促進するための役割も担っています。今回は、公衆衛生の中でもペットと人にとって重要な、狂犬病についてお伝えしたいと思います。
『狂犬病なんて昔の病気でしょ?』と思っていませんか?狂犬病は発症するとほぼ100%亡くなってしまう恐ろしい病気で、今でも世界中で毎年5万人以上の人が亡くなっています。現在、世界で狂犬病が発生していない場所は、わずか11の国、地域だけです。日本と同じ島国である台湾では、数年前に52年ぶりに狂犬病が確認されました。同様の環境下にある日本にも、狂犬病侵入リスクは常に存在しているといわれています。
そのため、狂犬病の発生がないわが国でもワンちゃんへの狂犬病予防注射が必要とされています。ワクチンには、接種した子を病気から守る働きと、集団免疫を上げるという大事な2つの働きがあります。狂犬病ワクチンの場合に大事になってくるのが、この集団免疫をあげる、という考え方です。ワクチン接種率をあげて集団免疫効果を高めることで、万が一狂犬病ウイルスが日本国内に入ってきても、感染の拡大を防ぐとともに、人への被害も抑えることができます。
狂犬病予防注射期間は4?6月です。ご自身のペットを守るため、また人の生活を守るためにお近くの動物病院か、集合注射での狂犬病の予防接種をお願いします。高齢の子や持病があってワクチン接種が心配な方は、かかりつけの動物病院でご相談ください。
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