Pochitto(ぽちっト)神戸 | 未来スターズ 郷愁編
更新:2022.9.23
未来スターズ 郷愁編
- 今回は、先日お亡くなりになりました、北五葉出身の上島竜兵さんへの追悼の気持ちを込め幼馴染である「山善寿司」宮﨑高明さんのお話を掲載させて頂きます。
この地から夢を追い求め、全国の人々に愛される輝くスターとなったことを知って頂き、子どもたちに、夢が叶うことを身近に感じて欲しいと掲載させて頂きました。 北五葉小学校四年一組の放課後の遊び場所は頂上に一本松のある両畑公園でした。十人位でかくれんぼをするのですが、上島龍平君が鬼になると、彼が百数える間に皆下まで降りて、サンマートか敷島パンのどちらかでお菓子を買ってくつろいでおりました。
当時、メンコが大流行しており、集会所前の広い階段は上級生も下級生も関係なく其々の必殺技で大勝負をしていましたので、ハラハラドキドキしながら観戦です。
かれこれ一時間は経っていましたか、誰かが「あっ、かくれんぼ忘れとった」急いで松の木迄登ると、上島龍平君はそこが昔はお墓やった事を知っておりますので、ほぼ半泣き状態です。
余程怖かったのでしょう。
皆謝りますが、さすがに中々許してくれません。ですが、翌日もジャイケンに負け、彼は鬼になりました。
鈴蘭台中学校は生徒数が1800人を越えていましたので、各教科別に教室を変えての授業です。全ての教科書を持ち歩くのも大変やろうと、各個人にロッカーが在りました。
そんな中学生にもバレンタインデーはやって来ます。
真近になるとわざわざロッカーに大きく名前を書いている男子もチラホラおりましたが、上島龍平君もその一人でした。
当日、彼のロッカーにもその効果が有ったのか何やら入っています。あの時の龍平君の赤くなった顔は、(その後両畑公園の時の顔に変わるのですが)急かされてラッピングを外してみると、彼の弟の航平君に渡しといてと書かれたお手紙が在りました。家族を大切にする兄龍平君は持って帰りました。
下校時の買い食いは校則違反ですが、ガーナチョコレートを皆でかじりました。青春時代の甘酸っぱく切ない一ページです。
彼が北五葉を離れてからは会うことも無くなってしまいましたが、ブッチャー佐藤のコロッケをつまんでいたのを何故か覚えています。
彼のお母さんの料理が美味しくて、お誕生会になると、女子からも参加希望者が出たり、又皆で藤山寛美の面白さを語っていると、将来は松竹新歌劇に入ると言い出したり、そう目立つこともないけど、あいつが居ないと何故か物足りなくなる様なキャラが有った人でした。
HSさんの検便窃盗事件や学校の一番高い所からいつも飛び降りて帰る事件等、一杯想い出が残っています。
彼の活躍がメディアから流れているのを観ていて、神戸弁しゃべらんのは僕達のせい?けれど彼があそこまで日本中の人気者になっていったのは、自然の遊び場がすぐそこに有り、毎日のようにやって来た転校生に秘密基地を紹介出来たこの街で、少年時代を過ごしてきたからだと思います。
この街で育った彼を超えるような若者が現れる事を夢見ています。
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