発達障害に対する誤解や偏見をなくし共に生きる社会へ

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Pochitto(ぽちっト)神戸 | 子どもみらいサポート「あくしす」

更新:2019.5.23

第7回---子どもみらいサポート「あくしす」

ペアレントトレーニング体験談

前号では、ペアレントトレーニングについて少し触れました。臨床心理士の方から我が子に合った具体的な関わり方や対処法などのアドバイスを行っていただくことで、子どもの行動や思考が少しずつ理解できるようになりました。

まずは子どもの良いところを見つけ、褒めることからスタートしました。しかし、子どもが「してほしくない行動」をとる場面に必ず遭遇します。

そんな時、つい感情的になって子どもに怒ってしまったり、諦めて放っておく、などといったことがあります。でもそのような対応では、「してほしくない行動」は減るどころかますますエスカレートし、反抗的になり親子関係そのものが悪くなり単なる悪循環の繰り返しになりました。

そのような時にアドバイスをしていただいたのは、あえて反応をせず、「視線を外す」「気をそらす」「すかさず褒める」ことでした。好ましくない行動をしている様子を大人がじっと見続けていると、子どもは何かしら文句を言い、さらに大人側のイライラが子どもに否定的な感情として伝わってしまいます。素知らぬ顔で視線を外し、気付かないふりをしながら、好ましい行動に切り替わるのを待ちます。怒りたい気持ちを我慢し感情をコントロールするために、別のことをしながら待ちます。そして、子どもが諦めて、親が要求していた行動に移ったらすかさず褒めます。親が応じないでいると、好ましくない行動は一時的に激しくなったり長く続くとがあります。親が応じるまで「嫌だ!」「意地悪!」と騒ぎ立てたりするかもしれません。これをこらえきれずに応じると、次からもそのパターンが繰り返される可能性があるので、待つと決めたら徹底します。

ポイントは、子どもがしてほしくない行動をやめて、好ましい行動が出てきたら、すぐに褒めることです。これがとても大事です。褒めることで、子どもは親が好ましい行動を待っていたから反応しなかったということが分かりますし、好ましい行動をして良かったと安心します。

わが家では、この対応を繰り返していたところ、3カ月ほどで、息子が「これ嫌い」「無理」「ムカつく」と言わなくなりました。「ちゃんとしなさい!」と無理やりやらせる方法しか知らなかった私にとって、とても長い3カ月間でしたが、気づかないふりをしながら寄り添って待つことや、褒めるタイミングがとても勉強になった体験でした。

児童発達支援・放課後等デイサービス
子どもみらいサポート あくしす

過去の「発達障害に対する誤解や偏見をなくし共に生きる社会へ」情報

第1回

発達障害とは

更新:2018.7.23

第2回

「平等」と「公平」について

更新:2018.9.23

第7回

ペアレントトレーニング体験談

更新:2019.7.23