Pochitto(ぽちっト)神戸 | TEAM NEXT GOAL
更新:2022.5.23
第5回---TEAM NEXT GOAL
【きょうだいの日】
4月10日が「きょうだいの日」ということをご存知でしょうか?
父の日、母の日のきょうだい版の記念日です。
「きょうだい」は、男女や年齢の区別なく兄弟姉妹を表すために、ひらがなで表記をするようにしています。
アメリカでは、「National Siblings Day」として毎年4月10日にきょうだいの関係を称える祝日となっています。幼い頃に亡くなったきょうだいの記憶を称えるためにアメリカのクラウディア・エヴァートさんが考案されました。(クラウディアさんのごきょうだいのお誕生日が4月10日でした。)
日本では、病気のある子どものきょうだいのためのNPO法人「しぶたね」が呼び掛け、それに応じてくださった発起人の方々により二〇一九年に制定されました。
例えば両親と兄と妹の4人家族で、兄が大きな病気で長期入院が必要になったとします。そうすると母が病院で兄に付き添わなければならなくなります。兄も大変ですが、妹の視点でも考えてみて下さい。
ある日突然、大好きな母と兄が家にいなくなり、父と2人の生活が始まります。学校などの周囲の人から「お兄ちゃんはどうしてるの?」などと聞かれたり、「お兄ちゃんも頑張っているんだから、あなたも頑張りなさい」と言われることもあるでしょう。
小児病棟での子どもの面会は、感染予防のために認められていないことが多いです。
ある日突然、兄と会えなくなり、その後どうなっているのかわからない。
大人たちの関心は兄に向き、兄は大変だから、妹は甘えることもできず、我慢しないといけない。このように少し想像するだけでも、きょうだいはたくさんの不安を抱え、我慢をしていると思います。
病気や障がいなど特別なニーズをもつ子どもの「きょうだい」の支援は、例えばアメリカでは、家族支援の一環として行われています。しかし、日本においては支援の必要性があまり知られていないと思います。
きょうだいへの支援の必要性を広めるためにも、4月10日のきょうだいの日を、たくさんの方々に知っていただきたいです。
TEAM NEXT GOAL 発起人 小児科医 楠木重範