Pochitto(ぽちっト)神戸 | TEAM NEXT GOAL
更新:2022.7.23
第7回---TEAM NEXT GOAL
【治療選択】
病気や怪我をしたとき、治療の方針を決めなくてはいけません。
私の子供が怪我をしたとき、縫合しますか?テープで貼るだけにしますか?聞かれました。どちらか医師が良いと思う方にしてもらえばと思いましたが、家族で決めてくださいと言われました。
昔は、治療方針は医師が決め、患者は医師の言われた通りの治療をするしかありませんでした。
しかし、それでは問題があるということで、インフォームドコンセントという考え方が生まれました。つまり、医師は患者に分かるように病気。治療のことを説明し、選択筋を示し、患者が治療を選択し意思を示すことが推奨されます。
しかし、医療のことに詳しくなく、また病気や怪我の当事者となっている状況で冷静に判断することは結構難しいです。よって、病気の情報だけ提示されて、治療の選択を迫られても、当事者が正しい判断をすることは難しいことも多いと思います。
まず大切なことは、日常から「もし病気になったら、こうしてほしい」ということを考えることです。そして、可能であれば家族や友達と話をしておくと良いと思います。事前にこのようなことをしておきたいからといって、現実にそのぴょうな状況になったときに、冷静になれるとは言い切れませんが、全く何も考えないよりは、頭の整理がしやすいと思います。
また、もし自分に何かあった時には、誰に判断を任せるかを決めておいてもよいと思います。
病気や怪我で、自分の意識がはっきりしているとは限りませんし、予想外のことが起りうることもあります。
■臓器提供のこと
■がんになった時の治療方針(抗がん剤治療はどこまでするのかなど)
■延命治療をどこまでしたいか?
■自分で食事ができなくなったら、どうしたいか。
■自分で排泄ができなくなったら、どうしたいか。
■自分で高きゅができなくなったら、人工呼吸器をつけたいか
このような事を考えることによって、人生の中で、大切にしたいことが改めて見えて来るかもしれません。また、医療者にたくさん質問をしていただいてかまわないと思います。
あまり、考えにくいことかもしれませんが、心の余裕があるときに、日常会話で、もしもの時の話をしてみませんか?
TEAM NEXT GOAL 発起人 小児科医 楠木重範