Pochitto(ぽちっト)神戸 | スイスコラム
更新:2019.9.23
第3回---スイスコラム
初めての契約物件は、運良く会社に借り上げてもらっていた部屋の隣が空くことになり、大家さんとも馴染みがあることから即契約と、トントン拍子に進みました。引っ越しも荷物を隣に移動するだけで、予想していたよりも楽にすむと嬉々としていたところに契約書が届きました。慎重に内容を確認して、サインをし返送すれば契約完了です。一緒にチューリッヒの住宅規則?なるものが同封されていました。その内容を読んで冷や汗が…きちんとこの規則を知らずに2年ぐらい住んでしまったぞと。その内容の一部を紹介すると、掃除機をかけて良い時間は朝は7時から12時までと13時半から20時まで。この中には、家具を組み立てたりと、音を出すことも含まれています。さらにお風呂にお湯を張るのも22時までと。今まで運が良かったのか、特にご近所トラブルも私たちはありませんでした。
聞いた話によると、同じ建物にスイスのご老人が住んでいる場合はクレーム発生率が高く、最悪、ルールを守らない場合は大家さんから退去宣告を渡されることも。
スイスに住む外国人の比率は統計によると約25%という状態です。都市部ではもう少し比率が上がります。様々な国の習慣や価値観を上手く統合し、お互いに気持ち良く生活出来るように、この様な細かい規則ができたのかなと思いました。
今日本でも高齢化社会に向けて、移民受け入れの課題が出てきていますが、ひょっとするとスイスのシステムは参考になるかも知れないですね。
寺田氏
東京のホテルで洋食を修業後、単身スイスへ。スイス、チューリッヒのホテルでシェフとして活躍、現在、チューリッヒのフレンチレストランで働いている。