Pochitto(ぽちっト)神戸 | スイスコラム
更新:2021.3.23
第8回---スイスコラム
オリンピック開催に向け新たな動きがある中、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私事ですが、スイスに住む友人がコロナに罹患してしまいました。
高齢で基礎疾患があるスイス人でしたので、無事回復できるのか、後遺症はどうなるのかと心配していたのですが、順調に回復していると連絡を受け安堵した次第です。本当に医療従事者の方々のご尽力のお陰だと思っています。
さて、今回は病気つながりでスイスでの病院や健康保険について紹介いたします。
日本と同様にスイスに住むと必ず健康保険加入しなくてはなりません。ただ国民健康保険や会社の健康保険に加入するのではなく、自分に合った内容の保険を民間の保険会社と契約することになっています。ちょっとどういうことか分かりづらいですよね。どちらかと言うと車の自賠責保険の健康保険版という感じでしょうか。毎月の健康保険料の支払い金額、治療費負担割合や、保険の補償対象枠など自分に合ったものを選ぶことができます。自分が一番驚いたのは、歯の治療は一般の健康保険には含まれず、別に保険契約を交わさなければなりません。それから、陸続きという事もありヨーロッパ圏も適用範囲内でした。発行される健康保険証はクレジットカードのような形でICチップが付いており、マイナンバーも印字されています。病院にかかった時は、このカードを出すことによって現金の支払いではなく、後日利用した病院又は、加入している保険会社より請求書が郵送されてきます。最近の日本のお医者さんでは、クレジットカード払いの対応をしているところもありますが、具合が悪い最中に所持金の心配をしながら病院に行くのはしんどいなぁと思っていたのでなんて素晴らしいシステムと感銘を受けました。なので、帰国して未だに所持金のこと気にせず病院に行ってしまいヒヤヒヤしたことが何度かあります(笑)。
寺田氏
東京のホテルで洋食を修業後、単身スイスへ。スイス、チューリッヒのホテルでシェフとして活躍、現在、チューリッヒのフレンチレストランで働いている。