Pochitto(ぽちっト)神戸 | 里山コラム
更新:2019.1.23
第10回---里山コラム
藍那の植物10 「春を元気にするタンポポ」
春を賑やかにする花の代表がタンポポ。園内には、自生種のカンサイタンポポ、外来種のセイヨウタンポポが生育しています。花の下の総苞が反り返らないのが自生種ですが、雑種もあり厳密には見分けにくい。また、近くにはシロバナタンポポも生育しています。
タンポポのイメージは、踏まれても踏まれても起き上がる強い植物と思われています。本当は柔らかい土が好きですが、そこでは他の高い植物との競争に負けてしまいます。少し我慢しながら生きています。これも生き残るための戦略です。
冬の寒さを耐えるように葉を地面にへばりつけて春を迎えます。葉っぱの中から蕾の茎を高く伸ばし黄色い花を咲かせます。蜂などで受粉が終わると花はすぼみ、茎を横に寝かせます。これは他の花の受粉を邪魔しないように遠慮しているそうです。さらに種が成熟してくると再度、す<っと茎が立ち上がり綿毛をまある<し、風を受けて遠くへ遠くへ飛んで行こうとします。タンポポの生き残り戦略はすごいです。
タンポポは英語ではダンディライオンというハーブです。ほろ苦い葉はツナサラダに、根はキンピラやコーヒーに、花は天ぷらや酢の物にも使えます。お風呂にも浮かべます。
あいな里山公園で元気なタンポポを探してください。
あいな里山公園長 髙畑 正