Pochitto(ぽちっト)神戸 | 里山コラム
更新:2018.11.23
第9回---里山コラム
藍那の植物9 「年の初めの春の七草」
せり(芹)なずな(薺)ごぎょう(御形) はこべら(繁縷)
ほとけのざ(仏の座) すずな(菘)すずしろ(蘿蔔)これぞ七草
1月7日は七草の日、七種の野草の入った七草がゆを食べる風習。年末年始の暴飲暴食から体調を整えるには良いことだ。中国から始まったといわれるが、新春の植物の生命力で邪気を払い無病息災を願いたい。
秋の七草は原野に咲く美しい草花であるが、春の七草は田畑まわりの食される野草である。芹は仙台芹が有名であるが、なべ料理の主役にまでなる。薺はぺんぺん草として子どもたちに人気。御形はハハコグサのことで、白い綿毛の葉と小さな黄花は美しい。繁縷はどこにでもはびこるハコベで青臭いが艶やかな葉はいかにも美味しそうである。仏の座は、タンポポを小ぶりにした黄色い花をつけるコオニタビラコのことで、赤紫色の小花をつける有毒のホトケノザではありません。菘はカブラ、蘿蔔は大根である。
私たちは毎日美味しいものを食べすぎて糖尿病などの成人病になる。つい50年ほど前の人々は、野原を歩き春の七草や山菜などを自分の手で摘み食していた。あいな里山公園で自然の恵みに感謝しながら心と身体の健康な暮らしを考えてみてはどうだろうか。
あいな里山公園長 髙畑 正