Pochitto(ぽちっト)神戸 | 里山コラム
更新:2017.11.23
第3回---里山コラム
藍那の植物3 「年末年始の薬湯植物 柚子と松」
本人はお風呂が大好きな民族で温泉や銭湯の文化があります。また季節の植物をお風呂に浮かべます。
端午の節句には菖蒲湯、夏の土用には桃湯など薬湯が有名です。年末年始は一年を締めくくり新たなスタートを切る大切な時期です。お風呂で体調を整えましょう。
押し迫った冬至には柚子湯に入ります。ユズには、抗菌や消炎、血行促進作用があり、冷えやひび、あかぎれ、風邪などに効果があります。かんきつ系の香りの中に身を沈めると疲れた身体と心が癒されます。一年をゆったりと締めくくるとともに新たな年を迎える禊ともいわれます。ユズ、スダチ、夏みかんなどが園内のかんきつ山に植わっています。
新年は松の湯でスタートしましょう。門松にも使われる松竹梅のトップの植物で、清々しい森の香りでリフレッシュできます。殺菌や浄化、鎮痛、強壮、血行促進作用があるため、冷えや肩こり、神経痛、リウマチ、疲労などに効果があります。
あいな里山公園は、かつては松茸の産地で美しい松林が広がっていたそうです。近年、人の手が入らなくなりアカマツからコナラへと遷移が進むとともに松茸も姿を消してしまいました。もう一度復活させたいものです。落ち葉かきや柴刈りを続けると回復するかも知れません。
あいな里山公園長 髙畑 正