甲北病院 院長のアメリカ留学記

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更新:2020.3.23

第11回---甲北病院 院長のアメリカ留学記

前回は大学の勉強のことを書いたがアメリカの大学は当然学業ばかりではない。遊びやリラックスもしなくては燃え尽きてしまう。私も大学のスポーツ観戦や週末のパーティー、友人と映画や食事に行ったりということも毎週のようにあった。

バークレーは各種スポーツでも強豪だったので、フットボールや野球の試合はたまに観戦に行っていた。

友達とのパーティーなどでは時々お酒の飲みすぎで泥酔してしまうことがあった。人に話せないような恥ずかし情けないエピソードもいくつかある。

また、アメリカでは大麻、コカインなど危険なドラッグの誘惑も身近に非常に多いので本当に注意しなくてはいけない。最初は単に興味本位で始めてもいつしか後戻りできない程依存してしまう可能性もある。

残念なのは一流の大学の中でもこのようなドラッグの蔓延が見られることだ。特に大麻は「普通に」あった。私は勿論一切ドラッグ類に手を染めたことはなかったが、誘惑は数えきれないほどあった。

アメリカではしっかりとした意志を持っていないと堕落していくのも簡単なのだ。振り返ると私の大学生活4年間はあっという間に終わったが、私が目指していた医学部は大学院の位置づけで、大学卒業後に更に4年間通い、卒業する必要があった。

医学部合格には大学の成績が優秀なのとMCATと呼ばれる医学部へ行くための共通試験で好成績をとっておくのは必須だが、それでも学生ビザの(外国人の)私が合格できる可能性は統計的には1/2000以下であった(今はもっと厳しいかもしれない)。

医学部、法学部は特に外国人には非常に厳しい狭き門なのだ。当時バークレーの進学アドバイザーに話を聞きに行くと、アドバイザー全員が私に「医学部はやめておけ。学生ビザの外国人には合格は絶対に無理だ」と言ったのをはっきりと覚えている。

でも、それで私は闘争心がわいてきた。「限りなく難しくても不可能じゃないならやったろうやんけ」と思ったのだ。

甲北病院院長 近藤幹

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