甲北病院 院長のアメリカ留学記

Pochitto(ぽちっト)神戸 | 

Pochitto(ぽちっト)神戸 | 甲北病院 院長のアメリカ留学記

更新:2019.5.23

第5回---甲北病院 院長のアメリカ留学記

今回はアメリカの高校の飛び級の話をしたい。

私が17歳で高校を卒業した話を最初にしたが、アメリカで飛び級に重要なのはサマースクールだと私は思う。アメリカの中学、高校では夏休みは6月から9月始めまで約3ヶ月あり、このうち2ヶ月がサマースクールの事が多く、1ヶ月で1教科1学期分をカバーする。だから、ひと夏に2科目まで先の授業を受けることができる。

短期集中なので進むのは早いし、ほぼ毎日小テスト(Quizという)があり、宿題は大量にあり、midterm(日本でいう中間試験)が毎週あり、1ヶ月の終わりにfinal examがある。結構ハードだがこれにパスすると通常より1教科を早く受けたことになる。もう1ヶ月で別の教科を受ければ、次の学年でとるはずの授業を2科目終わらせることができる。その2科目分、次の学年では1年先の学年の授業を受けられる。これを毎年繰り返すと難なく飛び級ができる。

アメリカの高校は4年制なので1年目の終わりから3年目の終わりの夏休みまで少なくとも3回、合計で6科目を「夏休み」の間に終わらせることができる。私の場合は入学前の夏休みも含め4回のサマースクールと入学時に受けた数学の試験とで、気が付けば16歳の時に高校を卒業できる単位を取得していた。

アメリカでは2ヶ月サマースクールに行ってもまだ1ヶ月休みがあったので、当時の私には楽なものだった。サマースクール以外にも、1学期で通常より1教科多く授業をとることもできる。つまりアメリカでは1、2年の飛び級は特に優秀でなくても「真面目」だったらできるのだ。

私が飛び級できたのは私が特別に優秀だったからではなく、実は毎年サマースクールを受けたのと、授業を毎学期きっちりとっていたからだけのことなのだ。

甲北病院院長 近藤幹

過去の「甲北病院 院長のアメリカ留学記」情報