Pochitto(ぽちっト)神戸 | チャイルドケモハウス
更新:2019.7.23
第6回---チャイルドケモハウス
【多様性】
令和の時代のキーワードの一つは多様性らしいです。
障がいを持った幼稚園児のA君がいました。話したり、字を書いたりすることは苦手だけれど、誰よりも高くブロックを積むことができました。みんなはそんなA君を素直にすごいと思っていました。小学校に進級する時、大人たちから、A君はできない事が多いから、助けてあげてねと言われます。子どもたちは、A君は、ブロックが上手だし、できることが沢山あるのに、なぜそんな事を言うのだろうと、思います。
小学生の国語の教科書で、金子みすゞさんの「わたしと小鳥とすずと」を習います。「みんなちがってみんないい」という有名なフレーズです。
他人の良いところ、できるところを認めるということは、幼稚園児でもできます。そして小学生でその事の大切さを教えています。
なぜ大人になると、その事がこんなに難しい世の中になってしまうのでしょうか?
何もかも完璧を求める傾向にあるのではないでしょうか。以前は運動ができるが勉強はできない、というのはあたり前でした。でも最近はスポーツ選手も賢いコメントをする事も多いですし、世界で活躍し語学が堪能な選手も多いです。顔も良く、ファッションセンスも良いです。
何もかもを求められると、特に子どもは閉塞感を感じて、子どもらしさが無くなり、周囲の目を気にし過ぎてしまうと思います。
『立ちションベンもできんようになるがな』と国民栄誉賞を辞退する世界の盗塁王福本豊さんのような人も、子どもたちに伝えていくことが大切だと思います。
人は、良い人と悪い人がいるのではなく、得意なことと苦手なことがある、ということを忘れなければ、〇か×で人を評価するのではなく、多様な価値観を尊重することができると思います。
「がんになっても笑顔で育つ」をスローガンに活動をしている
チャイルド・ケモ・クリニック院長 楠木重範
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