「よく聞こえる！」の甘い言葉にはご用心

補聴器と集音器、結局どう違うの？　という疑問をお持ちの方に、今回はその違いと簡単な見分け方について解説します。先ずは、日本聴覚医学会のホームページから左記を参照してください。耳鼻科で難聴の診断を受けた方が、集音器を使用することに明確に反対をしています。

「集音器は会話を聞くための機器ではありません（難聴の人が会話を聞くために使う携帯用の機器は補聴器とすることが薬事法で決められています。同じ目的のために使う機器に別の名前を付けることは違法または脱法行為です）。補聴器には医療機器として、難聴者の安全を守り効果があがるための様々な規制があります。(中略)日本聴覚医学会は集音器を難聴者が会話を聞くために使うことに反対です。(日本聴覚医学会ホームページ　補聴器に関する一般向けＱ＆Ａより抜粋)」

では、その集音器と、医療機器である補聴器とをどう見分けるのか。実は簡単で、「よく聞こえる」などの効果を謳った広告は全て、「集音器」とお考えいただいて間違いありません。補聴器には薬事法で定められた厳しい制約があり、具体的な効果効能を謳うことはできません。集音器にはそのような規制がありませんので、「よく聞こえる！」などの表現がまかり通っています。私ども補聴器に関わる者からすると、非常に歯がゆいところですが…

ただ、賢明な読者の方はお分かりのように、耳鼻科で難聴の診断を受け、補聴器装用を勧められた方は、会話の聴き取りの改善を目的に、このような広告の商品に手を出されないことを切に願います。

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