Pochitto(ぽちっト)神戸 | 聴こえのコラム
更新:2023.11.23
第24回---聴こえのコラム
補聴器装用を始める時期はいつ頃?
ぽちっト前号で、「補聴器はその方々の聴こえに合わせることが基本中の基本」、とご紹介しましたが、今回はその前段階、「そもそも補聴器は早くつけるべきか?」、それとも「とことんまでつけるのを我慢した方が良いのか?」について考察します。
この問題を考えるとき、必ず聞こえてくる相反する意見があります。
・補聴器はできるだけ早くつけた方が良い→認知症予防効果がある
・補聴器をつけるとそれに頼ってしまうので聴く力が衰える→耳が悪くなる
それぞれについて解説します。
近頃は、補聴器をつけることで認知症の進行を遅らせることが出来るのでは、といった議論が、研究発表や資料だけでなくマスメディアなどでも頻繁に取り上げられるようになりました。私どもは、補聴器はリハビリ器具であり、早期装用は非常に有用との立場ですが、認知症との因果関係までは言及が難しいと考えています。ただ、言葉の正しい聴き取りを測定(耳鼻科などでも実施されている)する、語音明瞭度測定で、補聴器装用前と比較して、補聴器装用者のスコアが改善している(聞き間違いや聞き取れない言葉が減少し正解が増える)ケースを多く目にしています。特に早期装用の方でその傾向を強く感じます。例えば足腰のリハビリでも、相当悪化してから始めるのと、早い段階で始めるのとでは、スタート地点もゴール地点も全く異なることは容易に想像が出来ます。聴こえについても同じではないでしょうか。
一方の、補聴器をつけると耳が悪くなる、について。
補聴器は聴力の足りない部分を足りない分だけ補正する医療機器ですので、強大な音が聴覚にダメージを与えてしまうヘッドホン難聴や騒音難聴の類いとは明確に区別すべきですが、初めの話に戻り、「補聴器はその方々の聴こえに合わせることが基本中の基本」です。正しく調整されていない補聴器は、聴覚に悪影響を及ぼす可能性があることも付記しておきます。
どちらも大事な教訓を含んでおり、その真意を正しく理解すべきと、このコラムを書いていて痛感致しました。ご参考になれば幸いです。
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