Pochitto(ぽちっト)神戸 | 中学受験コラム
更新:2022.11.23
第26回---中学受験コラム
中学受験という選択肢
世に「受験」と呼ばれるものは数多くありますが、その中でも「中学受験」は最も実力本位なものであるといっても過言ではありません。「小学校受験」ほど幼いわけでもなく、「高校・大学受験」ほど成長している訳でもないという、ある意味「中途半端」なお子さんが挑戦するとあって、支える親御さんも大いに試される側面があります。その辺りが「中学受験は親の受験」とも言われる所以なのでしょうね。
さて、学習指導要領が改訂され、明らかに難度が上がりました。中1英語が大幅に難化したことや中3英語に以前の高校内容が下りてきたこと、数学では新たに「箱ひげ図」が取り入れられたこと等々で、これは高校の新科目「情報」にも繋がるもの。公立校ではその対応に苦慮しているところもあるようですが、中高一貫校は6年間あることをフルに活用し、これらの変更にも柔軟に対応できています。
また、国の方針として、グローバル社会でも通用する「理系人材」の育成に力を入れることとされています。理系といっても医学系ではなく、ITやAIに強い情報工学系が最も必要とされる時代にシフトしています。中高一貫校でもSTEAM教育が主流となってきており、これもまた公立校に対する大きなアドバンテージになり得ます。 もはや「偏差値の高い学校に受かること」が中学受験の目的ではない時代に入りました。子ども達が過ごすことになる新時代を見据えて、中学受験を選択肢に加えることも充分にアリだと思いますが、アナタはどうお考えになりますか?
問題 今回は私が受験した年度の灘中入試から出題します。年度は秘密で。
[問(国語)]
例にならい、次の1~6の字に共通して付けられる「へん・つくり・かんむり・あし・かまえ・にょう」などを考え、またそれをなんというのかを答えなさい。
例 月・召・寺・青 (答え)「日・ひへん」 (参考)明・昭・時・晴
1 央・何・者・楽 2 干・半・貝・倉 3 己・十・司・果
4 大・寸・井・古 5 化・分・加・任 6 占・付・車・廷
[問(算数)]
ある工場では3種類の機械A,B,Cを使って品物Pを生産する。1時間当たりの生産高はA,B,Cの順に、77個、56個、14個で、1日には8時間ずつ運転する。また、1日の生産高は、Cを使わないときは19544個、Bを使わないときは13832個、Aを使わないときは14896個である。次の問いに答えよ。
(1)3種類の機械A,B,Cはそれぞれ何台ずつあるか。
(2)全部の機械を使ったときの品物Pの総生産高をいまの2倍にするためには、Aを25台買い足して、さらにBとCをそれぞれ何台買い足せばよいか。考えられるすべての場合を答えよ。ただし、B,Cどちらも13台よりは多く買い入れるものとする。(一部改題)
(答えは次号で)
【前号の解答】672個
【解説】
【解説】2022=2×3×337なので、分子が2または3または337の倍数は約分できるので取り除きます。それぞれの個数は1011個、674個、6個ですが、6(2×3)の倍数、674(2×337)の倍数、1011(3×337)の倍数は重複するので、それぞれの個数である337個、3個、2個だけ減らす必要があります。すると、2022が減らし過ぎになるので最後に1個だけ戻します。
2022-(1011+674+6-337-3-2+1)=672
灘中学受験アカデミア 谷口 進師