Pochitto(ぽちっト)神戸 | 中学受験コラム
更新:2019.3.23
第4回---中学受験コラム
今年の灘中入試
今年の中学入試も終わり、あとは入学を待つだけのお子さんも多いことと思います。入学してからが大事。勉強も部活も怠らず充実した学校生活を送りましょう。「受験で燃え尽きた」なんて本来はあり得ません。しっかりと再始動しましょう。
今年の灘中入試の後、SNS等では「算数が難しかった」ことが話題になっていました。算数一日目の合格者平均は例年五十五~六十五点程度ですが今年は四十九・八点で、受験者平均に至っては三十八・五点と四割を下回りました。大学入試改革を見据えて中学入試にもいくつか変化が起きています。東京の開成中は算数が易しくなってきていますが、灘中はその逆を行った形です。
来年も同じかどうかはわかりませんが、もしこの流れが続くとするなら、これまで以上の論理的思考力が求められるということ。時間・内容ともにそれ相応の準備が必要になります。短期間で出題パターンを詰め込むというような従来の手法は、これからは通用しなくなることでしょう。灘中に限らず、中学受験では「低学年からしっかりと思考力を育てること」がますます重要となるのは間違いありません。
今回の問題は、今年の灘中入試の算数一日目から、最も易しいレベルの問題を選びました。次回は「灘中入試の国語」についてお話しする予定です。
次の問題の□にあてはまる数を答えなさい。
「A、B、C、D、E、F、G、Hはどの2つも異なる2から9までの数字です。3桁の整数ABCとDEFを足すと4桁の整数10GHになり、この足し算でくり上がりは百の位から千の位にだけあるとき、GとHの和は①□です。さらにこのとき、AがDより大きいとすると、ABCとして考えられる3桁の整数は全部で② □個あります。」
(ヒント)あてはめていっても答えは出ますが、「ここにはこの数字しかあてはまらない」というように考えて、条件を絞っていきましょう。
(答えは次号で)
【前回の解説】昭和□年は西暦(1925+□)年です。(1925+□)が□で割り切れるとき、1925も□で割り切れます。これより、□は1925の約数で64以下の整数です。その条件にあてはまるのは1、5、7、11、25、35、55の7つです。オリジナル問題も同様に考えると、1988の約数で31以下の整数を求めることとなり、その条件にあてはまるのは1、2、4、7、14、28の6つです。
【前回の解答】7回(オリジナル問題)6回
灘中学受験アカデミア 谷口 進師