お子さん・お孫さんのための中学受験コラム

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更新:2019.1.23

第3回---中学受験コラム

灘中の入試問題②

今年もどうぞよろしくお願いします。前回掲載した算数の問題はいかがでしたか。正解を別に載せましたのでそちらをご覧ください。

昨年の算数一日目は、六十分で大問十一(小問十六)の出題でした。全部解答しようとすれば、一大問当たり五分程度となります。しかし、かなり難しい問題もあるので、前半の比較的易しい問題は、スピーディーにかつ確実に正解しないといけません。合格者平均が六十六・五点なので、三割は間違えられることを考えると、苦手な問題は捨ててしまうのも一つの手です。中途半端に手を出して時間をかけたのに結局解けなかった、というのは最悪です。自分が解けるか解けないかを瞬時に判断して問題を取捨選択し、かつ解けるものは確実に正解するといった高い能力が必要です。大半の合格者は膨大な問題演習という苦行を耐え抜いて、ようやくこの力を身に着けます。ところが、中にはいとも簡単にこの壁を越えるヤツもいるのです。こういうのを天才というのでしょうね。

今回の問題は、平成への惜別の思いを込めて、平成元年の灘中入試の問題としました。

次回は「今年の灘中入試」についてお話しする予定です。


次の問題の□にあてはまる数を答えなさい。

「平成元年(昭和64年)は西暦1989年である。昭和の時代には、西暦の年数が昭和の年数で割り切れる年は全部で□回あった。」

(ヒント)1つずつ探せば答えは出てきますが、それでは時間がかかりすぎます。昭和の年数に「ある数」を足せば西暦の年数になります。この「ある数」がヒントになります。

オリジナル問題「平成の時代だと何回あるでしょうか。」

(答えは次号で)

【前回の解説】 りんご2個とオレンジ3個をAセット、りんご3個とオレンジ4個をBセットとします。Bセットでも「オレンジをちょうど使い切る」ことにしてAセットと条件を揃えます。そのためには、Bセットで「りんごが6個足りない」と考えられるので、AセットよりBセットの方が、りんごが(8+6=)14 個多く必要であることがわかります。また、(Aセットの数):(Bセットの数)=4:3になります。(入れるオレンジの個数の逆比となるため)A4セットとB3セットでは、Bの方が(3×3-2×4=)1個だけりんごが多く必要です。このことから、「A4セットとB3セット」が14 組あったことがわかり、Aセットの数は(4×14=)56となります。これより、りんごの個数は(2×56+8=)120 個、オレンジの個数は(3×56=)168 個だと求められます。
【前回の解答】 ①120 ②168

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灘中学受験アカデミア 谷口 進師

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