Pochitto(ぽちっト)神戸 | 中学受験コラム
更新:2023.7.23
第30回---中学受験コラム
最小の努力で最大の成果?
「多様性」というキーワードの下で大学入試改革が進められ、高校や中学入試も同様に大きく変化してきました。(変化がないのはごく一部のトップ校だけ)私が中学受験した頃は「算国理(社)」の一回入試が主流で、二次入試を行う学校も限られていましたが、現在は午後入試も含めた複数回入試などは当たり前。試験形式も「1教科入試」「適性検査型入試」の他に、「英語資格入試」「プログラミング入試」「プレゼンテーション入試」等と多種多様な入試が行われています。
しかし、その副作用も。従来ほどの学力がなくても合格する例もあるせいか、「しんどい受験勉強なんかしなくても、ちょっとテスト対策すりゃ入れるじゃん」というような層を生み出していることもまた事実。それでいながら、その学校が少数でも国公立大に合格実績を持っているとなると、「だって入学さえすれば、あとは学校が国公立大に入れてくれるんでしょ」となる。そんな「うまい話」があるわけないでしょうが…国公立大を狙える層は、入学時点で既に学力的に遥か先。「最小の努力」で追いつくことはまず不可能。成果が欲しいのなら、 まずは受験勉強の時点で努力を惜しまないことですね。
今回の問題は2023年洛南高附中の算数です。
[問]
太郎さんと花子さんが階段でじゃんけんをします。勝てば4段上がり、負ければ1段下がり、あいこのときは2人とも1段ずつ上がります。はじめ、2人は同じ段にいて、30回じゃんけんをし終えたとき、はじめの段よりも太郎さんは31段上に、花子さんは51段上にいました。このとき、花子さんは太郎さんよりも
ア 〇回多く勝ちました。また、花子さんは イ 〇回勝ちました。
(答えは次号で)
【前号の解答】
①10通り②19通り③31通り
①「他の1人が2票」の4通りと「他の2人が1票ずつ」の6通り→計10通り、②「A5票」では1通り、「A4票」では「他の1人が1票」の4通り、「A3票」では(①より)10通り、「A2票」では「他の3人が1票ずつ」の4通り→計19通り、③「2人が2票と1人が1票」の30通りと「5人とも1票」の1通り→計31通り
灘中学受験アカデミア 谷口 進師