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Pochitto(ぽちっト)神戸 | 

Pochitto(ぽちっト)神戸 | ぽちトピックス(ふれ愛びと)

更新:2021.9.23

第27回---ぽちトピックス(ふれ愛びと)

Pochitto(ぽちっト)神戸 | 郷土史家  梅村 伸雄
Q歴史に興味を持ったきっかけは?
A50歳の頃、六甲縦走に挑戦しようと、家から鵯霊園を巡る7㎞のコースをジョギングしていた時のことです。此処は義経一行が通った鵯越であり、山頂からは道案内をした白川の鷲尾の里が見える他、平清盛が築いた灯炉堂の火が見えるところから、ひとつ一の谷の合戦を調べてみようかと思ったのが、歴史に取りつかれる切っ掛になりました。
Qどのような活動をされていますか?
A義経が鵯越の山頂から神戸を見下ろした時に、道案内の管六が和田岬の灯炉堂の火を指さして「あれに見候所は、大物浜難波浦」と教えているところから、この「難波」は何か?と疑問を持ち、調べている内に、大阪が「難波」と呼ばれる以前に、神戸が「難波」と呼ばれる土地であったことに気付きました。つまり、管六が和田岬を難波浦と教えているならば、難波浦の先端は難波碕です。この難波碕が史上に登場するのは、神武天皇東征の記事です。

皆さんが、明石海峡を船で通過するのは簡単だ!と考えていたら間違いです。海峡には東西に流れる潮があって、一日に東流西流共に二回ありますが、目標の見えない夜には通ることは出来ません。従いまして、明石海峡を通過できるのは、昼の一回のみです。神武天皇の船団は東に向かっている時、和田岬手前で西流に遭って前に進むことが出来なくなりました。

そこで長田神社の手前にある真野の入海に逃げ込んで、西流をやり過ごし、翌日、東流が現れた時に、その流れに乗って難波碕(和田岬)に向かいましたが、潮に乗って走るので早く走りました。そこで天皇は、和田の州を浪速国と呼び、訛って難波となったとありますが、元々和田の州の内側は東南の波が泉州の方からやって来ると、七宮神社の手前が断崖絶壁の深い江になっていたので、その崖に打ち返され、北寄りの波になって南東の波と交差して白妙・荒妙などと呼ばれる布地模様の珍しい波になります。

この波が現れると舟は転覆させられます。この危険な波を昔から難波と呼んでいたのです。和田岬の内側は明石海峡を通る舟の潮待ちの場所でしたが、この難波の波で皆が困っていました。それを心配して築いたのが経ヶ島で、平清盛の一大事業でした。

また、和田岬の内側には大輪田泊と呼ばれる湖がありました。その大きさは、概略ですが、南北1000m、東西670m程で、遣唐使船なども停泊した難波津と呼ばれ、一の谷合戦の頃には「難波一の谷」と記され、この湖の周辺で一の谷合戦が行われました。平家物語『百二十句』には、鵯越は摂播両国の国境と記載されています。それは孝徳天皇が和田の州に長柄豊碕宮をお造りになった時に、摂播両国の国境を決められました。その時、国境の標を取りながら越えさせたので、「標取越」と呼ばれ、後に「鵯越」になりましたが、その鵯越の麓に一の谷があって、この湖も摂播両国の国境でした。両者は国境でつながっていましたが、その鵯越の末端に逆落としの崖があります。昔の人はその崖の様子を正しく記載しています。高低差15mの崖が二つありますが、問題は下の崖で、勾配が34度程、スキーのジャンプ台に近い傾斜です。今は土砂で埋もれていますが、合戦当時は苔むした岩場でした。この崖を馬で下りた義経一行の勇気には心より感服させられます。

この崖は神戸にとって日本人の勇気を教える教育の場ではないかと思っているので、神戸市には大切に保存してもらいたいと思っています。
Q神戸の歴史について詳しく調べていますね。
A鵯越について調べてみようと思いついて取り掛かった歴史ですが、私の船乗りとしての経験と知識が私の背中を押してくれたため、現今の史学者が知らない、また気付かないでいた、貴重な資料の数々を読み解くことが出来ました。そして神戸にある国境が、赤石櫛淵であり、この赤石の地が江戸初期の儒学者林春齋の記した「赤石八景の詩竝に序」に記された西国一の絶景の地であり、柿本人麻呂が愛した土地であって、紫式部が明石(赤石)の地に興味を持ち、書き始めた物語が『源氏物語』になったと言う曰く付きの土地です。特に伝えたいのは、四天王寺の別当慈円が、和田の州は王地であると記していますが、仁徳天皇・孝徳天皇・聖武天皇が都にした土地で、この地で詠まれた和歌は千百首以上であり、これほど多くの和歌が詠まれた土地としては、これに勝る土地はないと思います。
Q読者に向けて一言。
A神戸は難波と呼ばれる土地であり、後世に伝えて下さいと昔の文献や和歌がその素晴らしさを記し詠んでいますが、難波は大阪という固定観念が支配しているのか、いにしえの文献や和歌が教えている資料を多くの方が無視をされています。疑問を持ったなら、先ずは疑問に挑戦してみて下さい、そこから新しい発見が生まれることでしょう。
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↑郷土史家 梅村 伸雄

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↑築島の絵

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↑大輪田泊の絵

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↑難波の波の絵

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↑蟻の戸を下る武者の絵

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