Pochitto(ぽちっト)神戸 | 五葉薬局 たづこ先生の健康情報
更新:2021.11.23
五葉薬局 たづこ先生の健康情報【コロナと日本食】
コロナと日本食
今年の2月に長崎大学熱帯医学グローバルヘルス研究科の北潔教授らの研究グループが、試験管内の実験ですが、アミノ酸の一種である「5?アミノレブリン酸(5―ALA)」が新型コロナウイルスのスパイクたんぱく(※1)に結合することでウイルスの増殖を抑える効果があると発表しました。5―ALAは36億年前から地球上に存在する天然アミノ酸の一つで生命活動に欠かせない基本的な物質です。体内でも作り出されますが、加齢とともに減少すると言われています。緑黄色野菜や甘酒、日本酒、ワイン、納豆、黒酢などの発酵食品に多く含まれています。
6月には京都府立医科大学大学院の松田修教授らの研究グループが、これも試験管内の実験ですが、緑茶に含まれるカテキン類が唾液中の新型コロナウイルスのスパイクたんぱくに結合し、感染能力を低下させることが確かめられたとする論文が発表されました。会食する前にまず緑茶を口に含み10秒程度口の中全体にお茶を行き渡らせてから飲むことで、飛沫感染を防げる可能性があるとしています。(但し、内服した場合の感染予防効果は期待できない)
発酵食品も緑茶も日本の伝統的な食文化です。
日本が欧米に比べて新型コロナ感染者数が少ない原因の一つとして日本の伝統的食文化が一端を担っているように私には思えてなりません。
便利さを求めて日本食を食べる代わりに手軽に食べられる加工食品やジャンクフードを食べることは腸内細菌叢に悪い影響を与え、免疫力の低下を招くばかりか、新型コロナウイルスに感染するリスクを高めることにも繋がるのではないでしょうか。 (尚、これらの発表で使用された新型コロナウイルスは変異型ではないということです。)
五葉薬局 代表 古川太津子