Pochitto(ぽちっト)神戸 | 神戸大学コラム
更新:2022.11.23
第29回---神戸大学コラム
【神戸大学と大吟醸】
神戸大学の様々な魅力をお伝えする「神戸大学コラム」。第29回のテーマは、「神戸大学と大吟醸」です。
兵庫県南部・灘五郷は日本有数の「酒どころ」です。神戸大学と白鶴酒造株式会社は、2017年から毎年数量限定で「純米酒」を発売してきましたが、本年度は神戸大学創立120周年を記念して、精米歩合50%以下の「大吟醸酒」を醸造しました。「神のまにまに 大吟醸」は、白鶴オリジナルの吟醸酵母を使用し、吟醸の華やかな香りを楽しめる酒質に仕上がっています。日本酒初心者にも日本酒好きにも飲みやすい味わいです。
開発にあたっては、酒造りの原料である「米」にこだわりました。白鶴酒造が10年以上の歳月をかけて独自開発した酒米品種「白鶴錦」と、神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研究センター(加西市)が厳しい安全管理の下で栽培した品種「にこまる」を使用しています。「にこまる」は、近年の猛烈な暑さにも負けない高い収量性と美味しさが注目されている品種です。「白鶴錦」は酒造りに重要な麹米に、「にこまる」はもろみ造りのための掛米に使用しています。
その他にも、神戸大学と白鶴酒造は酒米分野で共同研究を進めており、2021年5月には「白鶴錦」のDNA全塩基配列を解読して「山田錦」との類縁関係を解明し公表しました。今後も酒米研究を共同で進め、科学的な日本酒造りにも貢献していきます。
神戸大学総務部広報課