Pochitto(ぽちっト)神戸 | どうぶつ科学コミュニケーター通信
更新:2021.7.23
第15回---ロボットと動物のつながり。
みなさん、こんにちは!動物園→科学館→大学と勤めてきた男、ぶっちーです。科学館では、医療技術、宇宙開発、深海探査など、さまざまな分野の科学技術の紹介とその利用、あるいは科学の可能性などについて来館者と対話する仕事をしていました。これを科学コミュニケーションと言います。
今日のお話はその科学館での仕事のひとつだった、ロボットについてです。それまでロボットについては門外漢でしたが、実は前職の動物園とロボットとには意外なつながりがあったのです。
皆さんは、ロボットの定義をご存知でしょうか?考えて判断するパーツ(コンピューター)、動かすパーツ(アクチュエーター)、感じるパーツ(センサー)。この3つを持っているものをロボットと呼びます(※)。そして、この3つに相当するものは、われわれ人間もふくめて動物も持っています。五感(センサー)を使って周囲の情報を得て、それらをもとに脳(コンピューター)で考え判断して、体を動かす(アクチュエーター)など何かしらの行動を起こす。そうなのです、ロボットって実は動物の模倣だったりするのです。
例えば、災害救助の分野ではヘビ型ロボットが活躍しています。ヘビの体は、狭いところはもちろん、地上、地中、水中と進むことができるため、災害救助に適しているそうです。一方で、生き物とは似ても似つかない姿をしたロボットもたくさんあります(写真参照)。身の回りのものも、定義に照らし合わせてみたら、あれもロボット!?みたいな発見があるかもしれません。ぜひ探してみてください!※別の定義もあります。
①飲食店で出会ったロボット。障害物を感知し、コースを判断しながら、目的の席まで料理を運ぶ。
②車などをつくっている本田技研工業製の一輪車タイプのロボット、UNI-CUB。一輪車に乗れない私も、これなら自らバランスを取ってくれるためスイスイ。
どうぶつ科学コミュニケーター / 大渕 希郷(おおぶちまさと)
上野動物園・飼育展示スタッフ、日本科学未来館・科学コミュニケーター、京都大学野生動物研究センター・特定助教を経て、現在フリーランス活動中。
動物から植物、昆虫、微生物まで様々な生きものを用いた科学教室をご要望に合わせて企画いたします。その他、ペットボトルを用いた顕微鏡作り、偏光板を使ったサイエンスアート教室など工作教室や、各種講話、科学コミュニケーション研修、展示デザインなども承ります。
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お問い合わせ:masato_ohb@yahoo.ne.jp