Pochitto(ぽちっト)神戸 | どうぶつ科学コミュニケーター通信
更新:2022.3.23
第19回---ウサギのうんこ。味。
ウサギのうんこ。味
知らせてくれたり、偽妊娠(想像妊娠)をしたりと本当に興味深い動物でした。そんなクッキーですが、私が大学生になるまで生きました。死んだときは涙が止まらない自分に驚いたものです。動物との絆を教えてくれたのもウサギだったのかもしれません。
これまで何を飼ってきたの?」という質問をよくいただきます。そこで今回は、私の思い出の動物の話をさせてください。幼少期は、虫や魚、カエル、トカゲ、身近な野生の生きものに関心があって観察する毎日。観察の延長に、飼育という行為があったように思います。よりじっくり観察するために捕まえて、手元に置くという感じです。
そんな私が初めて長期飼育した哺乳類が、ウサギです。捕まえてきたわけではありません(笑)(※)。小学生のころ、飼育委員会に所属していて、ウサギとニワトリの世話をしていました。今だから告白しますが、「ウサギはすぐ殖えるから、オスメス一緒にしたらあかんで!」と先生に言われていたにも関わらず、知的好奇心から一緒にしてしまったのです。先生、本当にごめんなさい。案の定、しばらくして仔ウサギが産まれました。それを1羽(ウサギは1羽2羽と数える)もらって帰ったのです。
クッキーと名付けたメスウサギは観察していて飽きませんでした。一番興味深かったのは食糞。ウサギのウンコはコロコロですが、実はあれは2回目のウンコ。1回目のウンコはペースト状で、またぐらに頭を突っ込んで肛門から直接食べてしまいます。これを食べないと栄養が摂取できず、体調を崩します。
他にも散歩のとき、ネコが現れると、耳を立て、後ろ脚を地面にダン!とたたきつけるスタンピングで私に危険を知らせてくれたり、偽妊娠(想像妊娠)をしたりと本当に興味深い動物でした。そんなクッキーですが、私が大学生になるまで生きました。死んだときは涙が止まらない自分に驚いたものです。動物との絆を教えてくれたのもウサギだったのかもしれません。(※)鳥獣保護管理法により、一部例外を除き野生の哺乳類・鳥類の捕獲等は無許可でできません。
↑飼っていたウサギのクッキー。。
どうぶつ科学コミュニケーター / 大渕 希郷(おおぶちまさと)
上野動物園・飼育展示スタッフ、日本科学未来館・科学コミュニケーター、京都大学野生動物研究センター・特定助教を経て、現在フリーランス活動中。
動物から植物、昆虫、微生物まで様々な生きものを用いた科学教室をご要望に合わせて企画いたします。その他、ペットボトルを用いた顕微鏡作り、偏光板を使ったサイエンスアート教室など工作教室や、各種講話、科学コミュニケーション研修、展示デザインなども承ります。
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