Pochitto(ぽちっト)神戸 | どうぶつ科学コミュニケーター通信
更新:2020.7.23
第9回---トカゲを釣る男。
こんにちは、ぶっちーです! お便り拝見しています。ありがとうございます!
今日は、いよいよ私の特技「トカゲ釣り」について書きます。仕掛けはシンプルで、延べ竿(リールを使わない釣竿)とエサと針だけです。竿がなければ、枝など棒状のもので代用できます。エサは昆虫やクモでいけますが、小動物の餌として売られているミールワームが便利です。私は、渓流竿にスレ針(返しのない針)を使っていますが、針を使わずにエサを糸に結びつけるだけでも大丈夫です。
さて、準備は整いました。難しいのはここから! トカゲは警戒心が強く、逃げ足も速いです。だからトカゲが気づく前に見つけ、竿が届く距離までこっそり忍び寄る。そして、そっとエサを目の前に垂らす。食いついたら、釣り上げる。言うは易し、やるは難しです。まずはトカゲ探しからはじめてみてください。
私は研究のためにトカゲを集めていました。研究でなくとも、自然と遊んだり自然を観察したりすることはとても大きな意味があると思っています。だからこそ、それによって自然界へ負担をかけすぎないようにしないといけません。具体的には、釣ったトカゲは元の場所に帰す(飼育は初心者には難しい)、もし飼うなら最低限の数を最期まで飼う、採集禁止の種類のトカゲは捕まえない、採集禁止場所では採集しないなどです。ルールを守って、自然界への負荷にならぬよう配慮しながら、自然と遊びましょう。
①西日本に生息しているニホントカゲは、ぶっちーの研究対象。写真はオス。
②トカゲがいるところならどこでも釣るぶっちー。写真はインドネシアにて。
どうぶつ科学コミュニケーター / 大渕 希郷(おおぶちまさと)
上野動物園・飼育展示スタッフ、日本科学未来館・科学コミュニケーター、京都大学野生動物研究センター・特定助教を経て、現在フリーランス活動中。
動物から植物、昆虫、微生物まで様々な生きものを用いた科学教室をご要望に合わせて企画いたします。その他、ペットボトルを用いた顕微鏡作り、偏光板を使ったサイエンスアート教室など工作教室や、各種講話、科学コミュニケーション研修、展示デザインなども承ります。
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