Pochitto(ぽちっト)神戸 | どうぶつ科学コミュニケーター通信
更新:2023.1.23
第24回---鳥の耳はどこ?
こんにちは! うちにいるたくさん動物たち。最近、そこに鳥たちも仲間入りしました!というわけで、今日は鳥の話。
よく聴かれる、「鳥の耳はどこにあるの?」問題。ときに騒音被害ももたらすほどおしゃべりな鳥たち。もちろん、耳はあります。しかし、外見からではわかりません。羽毛に覆われているからです。うちのオカメインコの羽毛をどかしてみると…? 画像のように、ちょうど目のうしろあたりに穴が空いています。これが耳なのです。多くの動物のような、でっぱった耳ではなく、穴だけ。図鑑などでハゲタカを見れば穴しかないのがよく分かります。でっぱった耳だと空気抵抗が大きくなるので、飛行の邪魔になると考えられています。
ではなぜ、多くの鳥類の耳は羽毛に覆われているのでしょうか?「聴こえづらくないの?」と思うかもしれませんが、逆なのです。ウインドジャマー(風防)と同じ効果があるのです。テレビタレントがつけているピンマイク、あるいは向けられている大型マイクはフサフサしています。これがウインドジャマーです。これがあることで、ボーボーといった風切り音や吐息の雑音が入らないのです。鳥は速い速度で飛びますし、風にもさらされます。そんなときでも雑音が入らないようにしているのですね。自然は本当に良くできています。
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↑タレントの仕事でウインドジャマーつきピンマイク(白丸)をつける私。
↑テレビスタッフが使う大型マイクにもウインドジャマー(白丸)。
↑写真中央の穴が耳の穴。
どうぶつ科学コミュニケーター / 大渕 希郷(おおぶちまさと)
上野動物園・飼育展示スタッフ、日本科学未来館・科学コミュニケーター、京都大学野生動物研究センター・特定助教を経て、現在フリーランス活動中。
動物から植物、昆虫、微生物まで様々な生きものを用いた科学教室をご要望に合わせて企画いたします。その他、ペットボトルを用いた顕微鏡作り、偏光板を使ったサイエンスアート教室など工作教室や、各種講話、科学コミュニケーション研修、展示デザインなども承ります。
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