Pochitto(ぽちっト)神戸 | わたしの常識はあなたの非常識
更新:2024.3.23
第36回---わたしの常識はあなたの非常識
【5年目のマスク】
今月、聴覚障害者団体に依頼されて、セミナーを行いました。手話も交えて講師を務めました。参加者からの質問には手話又はスクリーンに映された要約筆記の内容を見て、回答しました。講師としての私も参加者である聴覚障害者の方々もマスクをしていました。マスクをしていても、目や手話などでお互いに何を言っているのかが聴覚障害者同士ではわかるのです。
2020年、新型コロナウイルス感染症により緊急事態宣言が出されたばかりの頃は、マスクをすることが社会参加の条件でした。マスクが品薄だったことを覚えています。マスクを買おうと思っても、薬局その他では品切れで売っていない、たまにマスクが売られるという情報を知っても、早朝から並んだ先着10名や先着20名などの限定販売で買うことが出来なかったのです。やむなくオークションその他のインターネット注文により50枚入りの2箱8000円ぐらいで買った記憶があります。その当時は1箱15000円ぐらいのマスクもあったように記憶しています。そして、その時点ではマスクをして手話で会話をするという経験に慣れていないため、本当に手話でのコミュニケーションが困難でした。しかし、5年目になるとマスクをして手話で会話をすることにも慣れ、目と手指や体の動きなどでの手話コミュニケーションがスムーズになってきました。
今現在は緊急事態宣言が出されることもなく新型コロナの扱いは2類から5類になりました。しかし、いまだにマスクをしている人が多いと私は感じています。マスクをするのが習慣になったのか、まだ警戒心を解くことが出来ないのかは私にはわかりません。ただ、新型コロナウイルスが日本で流行して5年目となる今でも相手のことを思いやる気持ちと、希望をもって前に進みたいという気持ちを持ち続けることが大切だと思っています。
次回は「知らないのではなく」に続きます。
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