Pochitto(ぽちっト)神戸 | 街角浪漫
更新:2017.3.20
第1回---街角浪漫
西鈴の朝は、パン屋と、ケーキ屋の、小麦を焦がす香りから始まります。駅へ向かう人たちが、少しずつ増えるころ、路地のあちこちから、コーヒーを点てる香りが漂い、穏やかな活気が、優しく街を覆っていきます。
45年前から、朝の素敵な風景は変わってないですね・・・。
駅前の二階にボーリング場が有った頃、店は多く、その中にあった星電社で、僕はラジオを買いました。ちょうど今、ホームスターナさんがあるところです。 当時流行していたベリーカード収集のためには、SONYの5バンドの方が良かったのですが、16㎝ウーハーがアンプにもなるという魅力から、なぜか、松下製を買ってしまいました。しかし、FMを聞きだすと、機械のことは忘れ、ヤンリク、バチョン、中島みゆき等を、部屋にいる間中流し続け、夢中で聞いていました。今でもそのラジオプレイヤーで深夜ラジオを聴きながら眠りにつきます。
ラジオっていいね・・・。
例えば、「鉄道」という言葉一つ流れてくるだけで、様々な方が、様々な情景を浮かべることだと思います。ラジオからの言葉一つで、旅ができ、思い出も甦り、自分の人生を、一本の映画のように思い浮かべることも出来ます。この街の、有名店のこぼれ話や、街伝説などを、ラジオを流すような感じで、書かせて頂きます。
西鈴での皆様の暮らしを、良き人生の舞台として、思い浮かべて頂けるように・・・。
45年働き続けている、松下製のラジオデッキのように、時代の香りを乗せて・・・。
作 山善寿司 大将