Pochitto(ぽちっト)神戸 | 街角浪漫
更新:2022.3.23
第31回---街角浪漫
今年は寒かったので、流氷を観に行きました。
オホーツクの海全てを白い道に変えた氷の上を、横にいた蝦夷鹿と共にロシアに渡ろうと思いましたが、早まらなくて良かったです。八十三年前にポーランドに住む迫害されているドイツ人を助けに行くとヒトラーが国境を越えてから、まさか同じ事が行われるとは思いもよりませんでした。
今出来る事といえば、ウォッカを飲まない様にする事くらいしか出来ないのが少し悔しいです。モスコミュールにソルティドッグ我慢します。後はウクライナの人々の一日でも早い平和を祈るのみです。より御利益が多いようにと、意味も分からず一之宮参りにお詣りしようと調べましたら兵庫には四つの一之宮が有ります。
播磨は一宮の伊和神社、淡路は伊弉諾神宮、但馬は出石神社、丹波は出雲大神宮、そして摂津は兵庫には無く大阪に住吉大社と渡辺氏の氏神ともいわれる坐摩(いかすり)神社の二つが有ります。坐摩神社の町名がさすがは大阪と唸ります。大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺3と渡辺が残っています。
さて山城は上、下鴨神社ですが、大和は春日大社ではなく桜井市に鎮座する大神(三輪)おおみわ神社という三輪山自体が神様となっているところです。この辺り天理に北上するまで正に遺跡の宝庫。その中でも特に大神神社から北へ少し行った所に有る纏向(まきむく)遺跡の中に有る箸墓(はしはか)古墳は最古の前方後円墳、卑弥呼の墓とも言われている古墳です。
最近、この遺跡から大量の桃の種が発見されましたが、神話時代から伊弉諾が黄泉の国の伊弉冉から逃げ出す時に使った最後の武器として、邪気払いの横綱級の神宝でした。桃といえば、あいな里山公園が出来る前、あの辺りは桃畑でした。ここを通った義経御一行も喉を潤したかも知れませんね。摂津と播磨の間に在り、相野と呼ばれていましたが、あいだから藍野、何時しか藍那の字に収まったこの村には義経由来の場所や、恋多き乙女和泉式部の墓迄身近に在ります。
例えば、駅の改札を出て小部明石線沿いの西鈴方面の北側に七本の塔婆(しちほんそとば)十四世紀末に建立と在りますが、その頃は室町時代の絶長期、足利義満が中国(明)との貿易の最盛期です。戦などで通れなくなった商人達が三木、明石方面からこの道を通って行ったのでしょう。すぐ横の人しか通れない踏切の向側に亡後二百年位後に出来た紫式部のお墓も観る事が出来ます。
前号の「街角浪漫」で紹介されていました、野口康子さんから寄稿を受けましたので、感謝の気持ちを持ってここにご紹介いたします 。
6年目のスタートおめでとうございます。
感じるままに温めてきた事を述べさせていただきますね。(大将との出逢い)十数年前のとある日、西鈴蘭台暮らしにも慣れてきた頃、夕方にふらりと暖簾をくぐった駅前のお寿司屋で、お客様達がお酒の話に花を咲かせておられました。何か日本酒に合うものを注文すると、焼き穴子にたれを付けて海苔で巻いた肴が出てきて以来、他のお方から、美味しそうに飲まれますねとお言葉を頂いたりするうちに、通っていたシルバーカレッジでのテーマも「酒」だったことも有り、馴染みの店の一つになりました。
西鈴蘭台で一人飲みが楽しみになった頃、「マイタウン」の休刊を知り、お店探しのツールが無くなった事にショックを受けた私は、大将に一年くらい限定でミニコミ紙出来る人いませんかと声をかけましたら、紹介していただいたのが、鈴木稔彦氏。最初引き気味だった彼でしたが、仕上がった新刊が「ぽちっト西鈴」(現在は神戸)思いがけなく豪華版に心が弾みました。
当初は私も原稿依頼が有りましたが、パス、大将に依頼した次第。西鈴駅前のお店は働く人々の健康な食欲が賑わいを作ります。一人で楽しんで食事している高齢者も多くおられます。
どのお店も優しく接しています。ですが、創刊の表紙を飾った欧風酒場ケンジをはじめ閉めてしまったお店もいくつかあります。ですが新しいお店もまた生まれてきています。何より既存の名店が頑張っています。(私の昼ご飯最新版)三度目のワクチン接種も無事に済ませ、まだコートが手放せない寒さでしたが、少しジョギングがてら元コメリの近所に有る「びんび」に御邪魔しました。
お酒飲めますか?大丈夫ですよと明るい声に即されてビールを注文、二番目に贅沢な定食を頼み一息入れ、運ばれてきたお膳を見て条件反射の如く、一本付けて下さいと日本酒を追加、お刺身をはじめどれも手の込んだ小鉢を肴に楽しい時を過ごしましたが、歳?酒?のせいか食べきれず、何時も持ち歩いている保存容器に詰めましょうかと思いきや、見つからずお店の人に頼むと、愛想よくパックにいれてくださいました。
怠け者の私ですが「おばあちゃん」目線で色々なお店や街に住む興味深い人々等を御賛同頂いた読者の方々からの投書や口コミと共に想い出を書き残したいと思います。どしどし御要望をお聞かせ下さい。
作 山善寿司 大将