Pochitto(ぽちっト)神戸 | 街角浪漫
更新:2017.9.23
第4回---街角浪漫
店で使用している銅製の玉子焼器は祖父の時代から使い続けているものです。「塩をかけて旨いもんは、何をしても旨い」が口癖の祖父でしたが、料理だけでなく、道具へのこだわりと、物を大事にすることを教えてくれました。大正から昭和、平成の世に至ってもうちの玉子焼きの味を支えてくれています。
さて、うちの店同様に西鈴蘭台近辺で長く商売を続けている店を少し紹介します。
電球一つでも交換に来てくれるというので有名な日本電子さん。創業は半世紀を超えています。朝日自動車さんは忘れがちなオイル交換等必ずDMで教えてくれますが、48年前の創業当時からその親切な対応は変わっていません。五葉薬局さんはこの辺りには珍しく漢方に強いお店です。病気の相談だけでなく、なんとなくしんどい、だるいなどの悩み相談に対して、食事、生活習慣からの改善方法をすぐに教えてくださり、西鈴蘭台の皆様の健康を約50年間見守ってくれています。
<創業47年の加茂川さんには記憶力で西日本チャンピオンになるだろうと思う大女将がいます。一度来店した人は全て覚えており、家族のようにあったかく声をかけてくれます。それは長男のテッちゃんにも受け継がれており、店全体の雰囲気があったかくほっこりしています。 もちろん街の自慢の一軒です。
今回、紹介した店には共通点があります。皆さん、2代目が活躍されています。
先代から受け継いだ技術や、知識だけなら他の町で商売することも選択肢としてあったかと思います。ただ、それぞれが受け継いだ店をこの町で進歩させようとしています。それは、小さな頃から可愛がってくださっていた住民の方々への感謝と、自分たちをやさしく見守って育んでくれた、この町への愛着からではないでしょうか?私もその気持ちしかありません。
作 山善寿司 大将