Pochitto(ぽちっト)神戸 | 街角浪漫
更新:2020.11.23
第23回---街角浪漫
本州を縦断するとして東の端の青森から西の山口まで行くのに、どうしても避ける事ができない県といえば、旧五国を持つ兵庫県です。蟹、蛸、いかなご等の海の幸、但馬牛から選別された神戸ビーフに加え氷上、加西、三田のデルタ地帯にできる最上級の米等々食材に関しては他の都道府県からは抜きん出ています。
そういうことも手伝ってか本店を有野に置き、川西から摂津一円にネットワークを持つJA兵庫六甲は、JA北海道に次いで全国二番目の規模の大きさと聞いています。
因みに貯金といえば郵便局と農協、漁協とタンスしかありません。他は全て預金になります。
さて、兵庫県あるあるの続きに小さな日本一が有ります。それは丹波市柏原にある石生の水分れ(いそうのみわかれ)と言われる分水嶺です。分かれた水は北にいけば福知山を通り舞鶴へと流れる由良川に、南は加古川へと流れていきますが、その標高というと我々の住む鈴蘭台から200メートルも低い95.45メートル。今では丹波市が氷上回廊と名付けて恐竜発掘と共にプロジェクトを立ち上げて整備しています。
そんな場所がこの街にも無いかいなと窓から夕陽を眺めていたら、神鉄バスが君影の路を登って来ます。えっこんな事が有るんや。大発見。雨が空から降れば西鈴蘭台から鈴蘭台へと走る神鉄バス路線の北側に振った雨の全てが小部川に流れ込む事になるんです。このバスまさに分水嶺の上を走っていたのです。が、更なる大発見をしてしまいました。
星和台中学校から郵便局沿いの道も神鉄バスの路線ですが、恐るべし神鉄バス、この道も分水嶺の上を走っていました。僕は見てしまいました。ファミリーホール付近に振った雨の4姉妹の今生の別れを。落ちた場所がたった5メートル違っただけで東に落ちた一粒は小部川へ、南は鵯墓地からイケヤ谷川へ、西は白川へ更に北に向かった一粒は藍那を経由して明石川に涙をこえて向かって行きました。高低差マニアにとって当にこの場所は聖地と呼べるところでしょう。
流石は星和台連合自治会、降臨を見越してか巡礼しやすいように、トーテムポールをこの地に建てておられました。(現在は撤去されていますが、ポケモンGOのジムでは観ることができます。)
作 山善寿司 大将